相談から引き渡しまでの流れ
売却は、いくつかの段階を順に進めます。どの段階で立ち止まっても構いません。「売るかどうか」を決めるのは、査定と売り方の比較が終わってからで十分です。
- 01
ご相談
LINE・電話・来店で、物件の状況やご家族の意向、まだ決まっていないことを伺います。
- 02
現地と資料の確認
敷地・外観・室内を現地で見て、登記や固定資産税の資料と照らし合わせます。
- 03
査定と売り方の比較
価格の目安に加えて、仲介か買取か、売る時期、片付けや解体の要否など、選べる方法を並べます。
- 04
媒介契約
売却を決めたら、依頼の形(3種類)を選んで契約します。売り出し価格もここで決めます。
- 05
販売活動
写真や資料を整え、ポータルサイトへの掲載や内見の対応を行います。反響や状況はその都度お伝えします。
- 06
売買契約
買主と条件がまとまったら、買主への重要事項説明を経て売買契約を結びます。
- 07
決済・引き渡し
残代金を受け取り、所有権の移転登記と鍵の引き渡しを行います。住宅ローンが残っている場合は、このときに抵当権を抹消します。
かかる期間は、物件の条件や売り方によって大きく変わります。
売却にかかる費用
主な費用は、仲介手数料、売買契約書に貼る印紙、住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消の費用です。物件によっては、測量や片付け、解体の費用がかかります。
仲介手数料(上限額)
不動産会社が受け取れる仲介手数料は、法律で上限が決められています。売買契約が成立したときに発生する報酬です。
| 売買価格(税抜)のうち | 上限の割合 |
|---|---|
| 200万円以下の部分 | 5.5% |
| 200万円を超え400万円以下の部分 | 4.4% |
| 400万円を超える部分 | 3.3% |
400万円を超える物件は「売買価格×3.3%+6.6万円」で同じ額になります。例:1,000万円の場合、上限は39.6万円(税込)。
800万円以下の物件の特例
2024年7月1日から、800万円以下の土地・建物(低廉な空家等)は、依頼者の一方から受け取れる上限が「30万円×1.1=33万円(税込)」まで認められています。この特例を使う場合は、媒介契約を結ぶ際に、あらかじめ説明し金額について合意します。
印紙税(売買契約書)
売買契約書には、記載金額に応じた収入印紙を貼ります。2027年3月31日までに作成する契約書は、軽減された税額です。
| 契約書の記載金額 | 税額 |
|---|---|
| 50万円を超え100万円以下 | 500円 |
| 100万円を超え500万円以下 | 1,000円 |
| 500万円を超え1,000万円以下 | 5,000円 |
| 1,000万円を超え5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円を超え1億円以下 | 3万円 |
上記以外の金額は、国税庁の一覧でご確認ください。
物件によってかかる費用
- 抵当権の抹消:住宅ローンが残っている場合。登録免許税(不動産1個につき1,000円)と司法書士への報酬がかかります。
- ローンの繰上返済手数料:金融機関によって異なります。
- 測量費:境界が確定していない土地などで、測量が必要になる場合。
- 片付け・処分費:家財や残置物を処分する場合。
- 解体費:建物を取り壊して土地として売る場合。
- 相続登記の費用:相続した不動産の名義がまだ変わっていない場合(04)。
金額は物件ごとに大きく変わります。現地を確認したあと、どの費用が必要になりそうかを一緒に整理します。
売却にかかる税金
売って利益(譲渡所得)が出た場合に、所得税・復興特別所得税・住民税がかかります。売った翌年に確定申告をします。利益が出なければ、この税金はかかりません。下の特例を使う場合は、税額が0円になるときも確定申告が必要です。
課税される譲渡所得=売った金額−(取得費+譲渡費用)−特別控除
- 取得費:土地や建物を買ったときの代金など(建物は経過年数に応じて減額)。分からない場合は、売った金額の5%を取得費にできます。
- 譲渡費用:仲介手数料や印紙税など、売るために直接かかった費用。
税率は所有期間で変わります
| 区分 | 売った年の1月1日時点の所有期間 | 税率 |
|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 5年を超える | 20.315% |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63% |
2027年1月1日以後に生じる所得からは、復興特別所得税の税率が下がり、同じ分の防衛特別所得税が加わります。合計の税率は変わりません。
相続した不動産は、亡くなった方が取得した日から所有期間を数えます。
使える可能性がある主な特例
マイホームを売ったとき
最高3,000万円の特別控除
住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること、親子や夫婦など特別な関係の人への売却でないこと、などが要件です。
相続した空き家を売ったとき
最高3,000万円の特別控除
昭和56年5月31日以前に建てられた家であること、売却代金が1億円以下であること、相続から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること、相続の時から売るまで事業・貸付け・居住に使っていないこと、売る前に耐震基準を満たすか取り壊すこと(2024年1月1日以後の売却は、売った翌年2月15日までに買主側で耐震改修や取り壊しをする場合も対象)などが要件です。家屋と敷地を相続した人が3人以上の場合、控除額は最高2,000万円になります(2024年1月1日以後の売却)。2027年12月31日までの売却が対象で、市区町村の確認書が必要です。
相続税を納めた人が売ったとき
相続税の一部を取得費に加算
相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売った場合、納めた相続税のうち一定額を取得費に加えられます。
税額の判断は専門家へ
特例には細かな要件があり、併用できない組み合わせもあります。RevoLifeでは、売る時期や方法によって何が変わるかを考えるために、一般的な仕組みをご説明します。個別の税額や申告は、税理士または税務署にご確認ください。
相続した不動産を売るとき
まず、相続登記が必要です
亡くなった方の名義のままでは売却できません。相続する人の名義に変える登記(相続登記)を先に行います。登録免許税は、原則として固定資産税評価額の0.4%です。
相続登記は義務になりました
2024年4月1日から、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務になりました。2024年4月1日より前に相続した不動産も対象で、2027年3月31日と、取得を知った日から3年のいずれか遅い日までに申請が必要です。正当な理由なく申請しない場合は、10万円以下の過料の対象になります。義務を果たす簡単な手続きとして「相続人申告登記」もありますが、名義は変わらないため、売却には相続登記が必要です。
きょうだいなど複数人で相続するとき
共有名義の不動産全体を売るには、共有者全員の同意が必要です(自分の持分だけなら単独でも売れますが、買い手は限られます)。誰が相続するか、売ったお金をどう分けるかを先に話し合っておくと、その後の手続きが進めやすくなります。
解体する前に、固定資産税を確認
住宅が建っている土地は、固定資産税が軽くなる特例(200㎡以下の部分は課税標準が6分の1、200㎡を超える部分は3分の1)の対象です。解体したあとの1月1日に住宅がなければ、その年度から特例が外れます。また、管理が不十分な空き家として市町村から勧告を受けた場合も、特例の対象外になります。解体の時期は、売却の見通しと合わせて考えましょう。
媒介契約の3つの種類
不動産会社に売却を依頼するときは「媒介契約」を結びます。種類は3つで、ほかの会社にも頼めるか、報告の頻度などが違います。
| 項目 | 一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 |
|---|---|---|---|
| ほかの会社への依頼 | できる | できない | できない |
| 自分で見つけた買主との契約 | できる | できる | できない |
| 契約の有効期間 | 法律上の上限なし | 3か月以内 | 3か月以内 |
| 活動状況の報告 | 法律上の定めなし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| レインズ(指定流通機構)への登録 | 義務なし | 7日以内 | 5日以内 |
| 購入の申込みがあったときの報告 | 遅滞なく | 遅滞なく | 遅滞なく |
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登録までの日数は、不動産会社の休業日を除いて数えます。
どれが合うかは、物件や急ぎ具合、窓口をひとつにしたいかどうかで変わります。違いをご説明したうえで、選んでいただきます。
査定の見方
机上査定(簡易査定)
登記や図面などの資料と、周辺の取引事例から、おおよその価格を出します。まず相場感を知りたいときに。
訪問査定
現地で敷地・建物・周辺の環境を確認して出します。建物の状態や土地の形が価格に関わる物件は、こちらが確実です。
査定額は「売れる価格」ではありません
査定額は売り出しを考えるための目安で、実際の価格は買主との合意で決まります。金額の高さだけで比べず、次の点を確認してください。
- どの取引事例と比べて出した金額か(根拠)
- 売り出す価格と、実際に決まりそうな価格の幅
- どのくらいの期間で売ることを想定しているか
- 費用や税金を差し引いた、手元に残る金額
実際の取引価格は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」でも調べられます。
仲介と買取の違い
仲介は、不動産会社が買主を探して売る方法です。買取は、不動産会社が買主になる方法です。どちらが良いかは、価格・時期・手間のどれを優先するかで変わります。
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 買主 | 個人など一般の買い手 | 不動産会社 |
| 価格 | 相場に近い価格を目指せる | 仲介より低くなることが多い |
| 売れるまでの期間 | 買主が見つかるまで時間がかかることがある | 条件が合えば短い期間で決まりやすい |
| 仲介手数料 | かかる | 不動産会社が直接買う場合はかからない |
| 広告・内見 | ある | 基本的にない |
| 家財・建物の状態 | 片付けや修繕を検討することがある | 現状のまま相談できる場合がある |
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準備しておくと話が早い書類
揃っていなくても相談できます。手元にあるものから確認し、足りないものは取り寄せ方を一緒に確認します。
- 登記識別情報通知、または登記済証(権利証)
- 固定資産税・都市計画税の納税通知書(課税明細書)
- 購入時の売買契約書・重要事項説明書・領収書(取得費の確認に使います)
- 建築確認済証・検査済証、間取り図などの図面
- 測量図・境界確認書(ある場合)
- 住宅ローンの残高が分かる書類(返済中の場合)
- 本人確認書類、実印・印鑑証明書(契約や決済の段階で必要)
- 相続の場合:遺言書や遺産分割協議書、戸籍謄本など
よくあるご質問
いいえ。査定はご家族で判断するための材料です。査定のあとに売らない選択をしても大丈夫です。
売買契約が成立したときに発生する報酬です。支払いの時期は、媒介契約を結ぶ際にご説明します。
売却代金などでローンを返し、抵当権を抹消して引き渡すのが一般的です。まず残高と売却の見込みを確認し、売却代金で足りない場合の方法も含めて整理します。
一般的な仕組みと、売る時期や方法によって何が変わるかはご説明します。個別の税額や申告は、税理士または税務署にご確認ください。
確認資料(2026年9月28日確認。制度は改正されることがあります)
- 国土交通省:不動産取引に関するお知らせ(仲介手数料の上限・特例)
- 国税庁 No.7108:不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
- 国税庁 No.1440:譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)
- 国税庁 No.3208:長期譲渡所得の税額の計算/No.3211:短期譲渡所得の税額の計算
- 国税庁:防衛特別所得税及び復興特別所得税(源泉徴収関係)Q&A(PDF)
- 国税庁 No.3252:取得費となるもの/No.3255:譲渡費用となるもの/No.3270:相続や贈与によって取得した資産の取得費と取得の時期
- 国税庁 No.3258:取得費が分からないとき
- 国税庁 No.3302:マイホームを売ったときの特例
- 国税庁 No.3306:被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
- 国税庁 No.3267:相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
- 国税庁 No.7191:登録免許税の税額表
- 法務省:相続登記の申請義務化について
- 総務省:固定資産税(住宅用地の特例・賦課期日)
- 国土交通省:固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置(PDF)
- e-Gov法令検索:宅地建物取引業法(第34条の2 媒介契約)
